具体化と抽象化って何?なぜ大切なの?みんな使いこなせてる?|具体と抽象思考をつかって卒論執筆をブーストしよう!|実用編

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前回の記事で、抽象化具体化とは何か、そしてそのコツについて解説をしました。

コツのおさらいをすると、

武器① 因数分解
武器② 因果関係
武器③ 目的と手順
武器④ 5W1H

 

が挙げられます。

この記事では、じっさいの卒論作成場面で、これらをどのように活用すればいいのかを解説していきます。

 

~~(=^・・^=)~~

 

活用場面その1:文献検索

卒論作成で、みなさんが最初に直面する壁だと思っています。

”ほしい文献が見つからない、、”
と嘆きながらネットサーフィンをする姿は、学生の風物詩のようなものです。

じっさい、私も苦手です。
ただ、文献検索は序論でも考察でも常に必要となる作業であり、ここが上手くできるか否かで卒論の質が決まる、とと言っても過言ではありません。

文献検索をするためのステップは3つです。

 

ステップ① 目的の明確化
ステップ② キーワードの選定
ステップ③ キーワードの変換

 

①を前提としてまず決めて、②と③を繰り返していく、これが文献検索のイメージですね。
これらのステップにおいて、抽象化具体化がどのように活用できるのか説明します。

例えば、「猫を撫でると血圧が下がる」という文献を探しており、まったく文献が見つからなかったとします。

 

 

(使う武器③ 目的と手順)

「猫を撫でると血圧が下がる」という文献は、なぜほしいのでしょうか?何が目的で、この文献を調べているのでしょう?

「血圧が下がる」という現象をポジティブに捉えているのであれば、「猫が人を幸せにする・健康にする」ということを証明したいという目的があるのかもしれません。
このように抽象化することができます。

 

また、「血圧が下がる」とはどんな手順で生じるものでしょう。
猫を撫でる」「触覚刺激を知覚する」「温かさを感じる」「気分が落ち着く」「血圧が下がる」と考えられるかもしれません。
これは、具体化の一例と言えます。

 

 

(使う武器① 因数分解)

では、目的が分かりましたと。次にキーワードをどうやって選定するか考えます。
キーワードは、とにかく発想力がモノを言います。
こんな時に使えるのが因数分解です。

まず用語を取り出してみましょう。「猫」「人」「幸せ」「健康」などでしょうか。
では「健康」を因数分解してみましょう。「心理面の充実」「生理面の充実」「社会面の充実」にこまかく分かれます。

「生理面の充実」は「自律神経の安定」「心拍数の低下」「血圧の低下」などが出てくるでしょう。

ここでようやく、「血圧の低下」が出てきましたね。
「血圧の低下」と一口に言っても、「収縮期血圧」「拡張期血圧」に分けられます。
どんどん、具体化していくことが出来ます。

 

心理面も同じで、「感情の安定」「自尊心の向上」「幸福感の増加」などに分解できますね。
さらにその中でも「感情」「1次感情」「2次感情」に分けられます。
違う切り口であれば、「快情動」と「覚醒情動」の2軸に分けることもできます。

 

このように、用語を取り出し、どんどん具体化することで、キーワードの種類を増やしていきます。

 

 

 

ここが終わった段階で、ようやくステップ③となり、検索をひたすらかけていきます。
抽象化された文章をそのまま入れてみたり、少し具体化した用語に落とし込んで検索してみましょう。

手順も目的も因数分解も、切り口は1つではありません。

もし文献が見つからない場合は、違った視点で抽象化具体化をしてみましょう。

 

 

活用場面その2:序論作成

序論は、研究の大事な入り口です。
ここでは、論理的で明瞭な文章をかく必要があります。

 

(使う武器① 因数分解)

客観性が問われる研究では、自分の意見を支えるための土台である『論理性』が重要になります。
その『論理性』を高い質で提供するには、たくさんの『論拠』、すなわち事実が必要です。

 

例えばあなたが、「猫は人を健康にする」という自分の意見を主張したいとします。
この意見をただポンッと書いても論理性はゼロです。それを支える論拠を考えなければいけません。

 

そこで、因数分解を行います。「猫」「ペット」「愛玩動物」と分解できるかもしれません。
となれば、「猫」以外の「犬や兎などの動物」が人を健康にするという事実をたくさん示せれば、あなたの意見に対する論理性は強くなるかもしれません。

 

「健康」「肉体的健康」「精神的健康」に分解すれば、「怪我や負傷がない」「不安や悩み事がない」のようにどんどん分解できます。
そのように分解された因数と「猫」に関係があることを示した事実を見つけられれば、論理性は強くなります。

 

 

 

(使う武器② 因果関係)

また、因果関係を考えるのも1つの手です。

「猫は人を健康にする」という現象の原因は何でしょう?
「猫を飼うという飼育意識」なのか「猫がそばにいるという心理的安定」なのか「猫を撫でることによるストレス緩和」なのか。
このように具体化して原因を考え、事実として提示することが出来れば、論理性はどんどん上がります。

 

さらに言えば、これらの因果関係を考えることで、序論の最重要部分である目的も上手く書けます。

「猫は人を健康にする」という現象は、どんな結果をもたらすのか考えましょう。
「猫の飼育が推奨される」「猫が国民医療費の削減に貢献する」という結果をもたらすかも、と抽象化できます。
であるならば、この研究は「猫の飼育を推奨する」「猫を活用して、国民医療費を削減する方法を考える」のように抽象化することが出来ます。
これらの抽象化された研究目的は、序論でとても必要な文章です。

 

 

 

 

活用場面その3:考察作成

考察とは、実験で得られた結果を解釈していく部分です。
自分の研究の結果がいかに有益かを論理的に説明していく必要があります。

 

(使う武器② 因果関係)

ここでは、因果関係がチカラを発揮します。

例として、「猫と10分間過ごした後、オキシトシンが上昇した」という結果が得られたとしましょう。
この結果を『解釈』していきます。

「オキシトシンの上昇」は、どんな結果を生みますか?
「オキシトシン」「ストレス緩和作用」「多幸感」「愛着形成」に関与する物質です。
したがって、「猫のいる空間で過ごすことで、ストレスが緩和される」抽象化して解釈できるかもしれません。

 

また、「オキシトシンの上昇」は、どんな要因から生じたのでしょう?
オキシトシンは「接触刺激」によって生じることも知られています。
よって、「猫を撫でることによって、オキシトシンの上昇が上昇した」具体化できるかもしれません。

さらに、この抽象化具体化で得られた考えを組み合わせて、「猫を撫でることはストレス緩和になる」といった解釈もできるかもしれません。

 

 

このように、実験結果に対して抽象化具体化を行うことで、結果をいろんな角度から解釈することができ、結果的に深い考察を立てることが出来るようになります。

 

※もちろん、この解釈を論理的に行うためには、文献も追加で必要であり (例で言えば「オキシトシン」について) 、その他の実験結果 (例で言えば「猫を撫でていた時間」など) についても述べる必要があります。

 

 

活用場面その4::タスクの細分化

 

最後の場面では、すこし卒論から離れるかもしれません。
卒論だけではなく、日常の作業全般に言えることかもしれません。

「タスクを細かく分解する」ことが、「物事の先送りを防ぐ方法」であると、Trelloに関する記事でお話ししたと思います。

 

Trelloの使い方
http://nekorandum.info/2020/03/24/post-744/

 

では、「タスクを分解する」には、具体的にどうすればいいのでしょうか?
ずばり、「タスクを具体化」すればよいのです。

 

(使う武器③ 目的と手順)

分かりやすいのは、手順を明確にすることだと思います。

例えば、「1週間以内にアンケートを作成する」というタスクを立てたとします。
これだけではタスクは抽象的で大きすぎます。そこで、手順を考えます。

まず「アンケートの目的を明確化」する必要がありますね。
その目的が定まったら、「どんな質問内容で聞くか」「どんな回答方法に設定するか」を決めていきます。
また、完成までには「先生に添削を依頼する」必要もあるでしょう。ミスや漏れが無いかを確認するために「家族や友人に回答を依頼する」という工程もあるかもしれません。

このように、作業をどんどん具体化して、必要な作業をならべて考えます。

 

(使う武器④ 5W1H)

この方法も良い方法です。

上記で手順ごとに分解されたタスクも、あのままではまだ具体性が足りないといえます。

「期限 (いつ)」
何日の何時にその作業をやりますか?
何日の何時までに完了させますか?

「実施する場所 (どこで)」
どこの作業場でやるの?

「依頼する具体的な相手 (誰に)」
誰に依頼しますか?

「行動の目的 (なぜ)」
その作業は、どんな意味があってやりますか?
その作業をしなければいけない理由は何でしょう

「具体的な作業内容・作り出す物 (なにを)」
どんな資料を漁るのですか?
作業のゴールは何でしょう?

「具体的なやりかた・方法 (どうやって)」
スマホで作業しますか?パソコンを使いますか?紙ですか?
誰かに教えてもらいますか?
どんなアプリやソフトを使いますか?

「量や想定作業時間 (どのくらい)」
どれくらい時間がかかるでしょうか?
質問はどのくらいの数を作りますか?
具体的な作業の量と範囲はどのくらいでしょう?

 

 

全てを使う必要はありません。
いくつかの項目を使い、1つ1つのタスクをより明瞭にしていきましょう。

 

~~(=^・・^=)~~

 

抽象化具体化は、難しい概念です。
ただ、コツを覚えて使いこなせるようになれば、文章作成能力がグンと上がります。

ぜひこの機会に身につけて、卒論作成をスピードアップさせましょう!

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