2019年5月12日、Royal Canin主催の『Japan Cat Show』に参加してきました。
本イベントでは、実際にキャットショーを観覧することができたり、栄養学・行動学そして獣医学に関する猫のセミナーが開催されました。
私は服部先生のセミナーにとても興味がありました。(以前セミナーを聴講したり、著書を拝読したことがあったため)
また、わたしは今までキャットショーを見たことがなかったため、その知識を得られるのは大きいなと思い、本イベントに参加をしました。
非常に勉強になったため、記録します。
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★服部先生の講義
とっても面白かったです。というか、わかりやすかったです。
やはり、これまで数多くのセミナーを行い、数えきれないほどの飼い主さんと対話している経験は桁違いだなと思いました。
何故わかりやすかったのかを、自分なりに3つにまとめてみました。
「 ナローダウン」
解説において、無駄な部分を極力省いていました。
必要な核要素のみを残すことで、理解力が上がるのだと思います。
顕著だったのがグラフで、目盛り線や出典など、不必要な部分を極力省いてシンプルに伝えていました。
「画像の多用」
ほぼ文章がなかったです。画像のみで示しており、聴講者の認知的負荷をできる限り抑えていました。
また、言葉では難しい (一義的でなくなる) 場面も、画像なら齟齬なく伝えられるのだなぁと実感しました。
「具体性」
『1㎏あたり50CCの水を飲んでいると病気の可能性が!』や『体重の減少が5%あれば注意!』など、具体的に示していました。また、『50CC』『5%』などの数字はあえてデカデカとスライドに載せることで頭に残るように誘導していました。また、問題行動への対処も、具体的な例を挙げていました。
具体的な記述があると、頭に残りやすいうえ、飼い主の実行を後押ししやすいのだと思います。
プレゼンの際、伝えたいことが増えて要素がごちゃごちゃになりがちな私にとって、非常に勉強になるセミナーでした。
もちろん、内容も含めて。
★キャットショー
私はキャットショーを観覧したことはなく、否定的な意見を持っておりました。
ただ、『その物事に直接触れず、その物事の知識を身に着けず、その物事の意見を言う』ことは悪です。ですので、今回キャットショーを観覧できたことは、私にとって非常に良い機会でした。
また、物事は白と黒ではっきり分けられず、必ずどこかに自分自身のバランシング・ポイント (価値観) を『据え』、それを『認識』する必要があります。
また、常にそのバランシング・ポイントの『調整』をすることも必要で、自分の価値観をぶち壊す勇気を持つべきだとも思っています。
このキャットショーを観覧したうえで、以下の2つの所感を述べたいと思います。
「猫の健康」
私の価値観は、『人と動物がともに健康であること』が第1になります。その点から考えると、ぶっちゃけ動物に対して何をしようが、『動物が健康である』限りは何をしてもいい、というのが私の価値観です。
キャットショーにおける点数の基準である『頭部』『骨格』『毛並み』は、おそらく健康であって初めて高い点数をもたらすと思われます。
と考えれば、たとえ一般家庭の猫であっても、『キャットショーに出ること』をモチベーションに普段の飼育管理を適切に行うことができるのであれば、むしろ『猫のありのままの姿を、、』などと主張して室外飼育する家庭より、猫の健康を高水準に保てるだろうと感じました。
また、『人前にさらしたり狭いケージに入れたりして可哀そうだな』という先入観もありましたが、そもそもキャットショーは1日だけであり、また、長時間人前にさらすわけではありません。
そして重要なのが『純血種』であることと『血統』です。そもそも雑種とは気質が異なっており、同一の視点で考えることは誤っているのではないかと感じました。さらには、代々受け継がれてきた気質から考えても、キャットショーに出ること自体をストレスを感じない個体が多いのでは、とも感じました。
「ブリーダーさん」
正直、上記の条件が私の価値観の上位にあるので、それが満たされていればここはどうでもいいのですが、、。
下位の価値観として、ブリーダーさんの取り組み方や思考も気になりました。正直、私はブリーディングや品種改良においては、現在も否定派です。ただ、それは、ブリーダーさんを悪く言うわけではなく (当たり前ですが、キャットショーに出るような方は健全なブリーダーさんばかりだと思いますし、、) 、あくまで『私の価値観』として『動物の繁殖をコントロールして制御する』という行為が許容できない、というだけです。
しかしながら、そもそも動物と人の関係において、『ベースは人間のエゴ』であると思います。われわれは豚や鶏の肉を食べ、魚を解体して食します。薬の治験なども、まずは動物で行っており、その過程があって初めて我々はその薬を用いて健康を享受できているのだと思います。
人が自身の自尊心を満たし、かつ生計を立てることができており、非常に理にかなった動物とのかかわりの一形態であると言えます。
その点から考えれば、キャットショーは全く私の価値観における拒絶すべき対象ではない、ということが分かりました。
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だらだらと、自分の価値観を書き綴ってしまいました、、。
こういった経験は、私の価値観を修正するいい機会であると再認識しました。
とても勉強になる、有意義な時間でした。