卒業論文作成で行うことになる「パワポ作成」は、将来さまざまな場面で必要になるスキルです。
しかし、「パワポ作成」のイロハ・重要性を理解せず、卒業していく学生さんをたくさん見てきました。その原因には、「パワポ作成が難しい」ことと「教えてくれる人が周りにいない」ことが挙げられます。
みなさんの中にも、「パワポ作成」が上手くできずに苦労しているのではないでしょうか。
でも大丈夫、原理原則を覚えれば、誰でも基礎的なパワポスキルは身につけられます!
この記事では、卒論作成過程で得られる重要スキル「パワポ作成」のコツを紹介します。
もくじ
どうすれば上手なパワポを作れるの?
有益な「書籍」や「サイト」を参考にしよう
ハナっから、私のブログの存在価値を消しますが。笑
ここらへんをチェックしておけば、パワポ作成のイロハなんてすぐ手に入ります。
「見やすいプレゼン資料の作り方 – リニューアル増量版」
スマートキャンプ株式会社
👇ちなみに、書籍版も出てます。
「一生使える 見やすい資料のデザイン入門」
森重 湧太
「誰も教えてくれない「分かりやすく美しい図の作り方」超具体的な20のテクニック」
荒砂智之
サイトなので、無料で、5分で読めます。
なのに、一生使える知識で溢れてます。
「社内プレゼンの資料作成術」
前田 鎌利
ビジネスの最前線で培った著者さんのスキルをギュッとまとめた一冊。
とにかくわかりやすい。
「伝わるプレゼンの法則100」
吉藤 智広, 渋谷 雄大
吉藤 智広, 渋谷 雄大
デザイン性に重点をおいた指南書。
著者の1人である吉藤さんは、「パワポデザイナーFUJI」として活動されています。Twitterでも「パワポアニメーション機能を用いた動画」などを公開しています。「これがパワポ?!」と思うほど見事な作品なので、必見です。👇
パワポのノウハウを伝える本って、めちゃくちゃ読みやすいんですよね。
そりゃまあ当然で、「伝える技術」を売っている本が「読みづらかった」ら、おかしな話ですもんね。笑
なので、短時間でサクッと読めます。おすすめです。
最近では、サイトやブログだけでも、十分タメになる資料がたくさんあります。とにかくググって、探してみましょう。
ただし、ビジネスに寄ったものが多い
上記で紹介したものは、ビジネス向けです。
研究向けではありません。
もちろん、研究に通づる知識がほとんどですが、研究ならではの要素は希薄であることも事実です。
研究者向けのプレゼン指南書もありますが、ビジネス向けのものと比較すると、数は圧倒的に少ないと言えます。
そこで私は、なるべく研究に沿った、そして大学生の卒業論文作成にフィットする作成のコツを伝えたいと思います。
パワポを作るための4ステップ
パワポが完成するまでの過程を、4つのステップに分けて考えてみました。
このとき大切なことは、「パワポを使わない」ことです。
ステップ1 全体構造を考えよう
ここでは、Word、EXCEL、マインドマップ、紙、何でもいいです。
とにかく、パワポを使わないで考えます。
何を考えるかというと、「各スライドのタイトル」です。
・「研究テーマの定義を説明する」スライド
・「論文の目的と仮説」を述べるスライド
・「実験の〇〇の結果」を述べるスライド
すべて事細かく「まず最初に」想像して書きます。
こうすることのメリットは「構造的にパワポ全体をみれる」ようになるからです。
例えばみなさん、パワポをいじっていると、「文字の大きさや色の配色」「アニメーション」などの細かいレイアウトに気を取られることが多いと思います。
最初からそこに意識が向いてしまうと、視野がせまくなります。
それによって、パワポ全体の流れや構造が見えづらくなり、全体として分かりづらいパワポになります。
それを防ぐために、ステップ1として「全体構造」を考えます。
それがすなわち、「各スライドのタイトル」を考えることです。
ちなみに、私が以前行ったプレゼンの作成マインドマップはこんな感じです。
ステップ2 部分構造を考えよう
各スライドのタイトルが決まったら、次に「スライドごとの中身部分」を考えます。いわゆる、肉付け作業です。
まだ、パワポはいじりません!
ここも、Wordでもなんでも大丈夫です。
「各スライドの中身」を考えます。
スライドのタイトルは〇〇だから、、
・多分こんな情報とか、あんな情報が必要かな
・次のスライドは△△だから、あの情報も必要かも
そしてできれば「グラフィックを想像して、実際に紙にかいてみる」こともおすすめします。
・こんな図表が必要かな?
・あんな画像があれば伝わりやすいかな?
・スライドの左半分はこの内容にして、右半分はこんな感じで作ればいいかな?
みたいなことを想像します。
ここは次の記事で詳しく説明しますが、「100文字は1グラフィックに劣る」という意識が重要です。
自分の伝えたいことを、なるべく「テキスト以外の表現」で示してください。
ステップ3 パワポ上で作成しよう
ここでようやく、パワポをいじり始めます。
このくらい、後でいいんです。
先にパワポを作り始めると、創意工夫の余地も減ります。
おそらく、ステップ1と2を卒なくこなせた人は、スラスラ作業が進むと思います。
しかしながら、多くの人がステップ1と2自体がうまく書けないかもしれません。特に、そもそも卒論の本論文を「構造的に」「丁寧に」整理して書けていないと、筆が止まると思います。
そんな人は、あまり悩みすぎず、いったんステップ3に進んでみましょう。そして大事なのが、要所要所で1と2に戻ることです。
ステップ3だけだと、良いパワポは書けません。
構造が崩れる可能性があるからです。
パワポをいじって各スライドを作りつつも、全体構造を常に考えておくようにしましょう。
ステップ4 添削を依頼しよう
パワポ作成でいちばん大事なのは何かと聞かれれば、悲しきながら「経験」だと思います。経験にまさるものはありません。
だからこそ、先輩や先生に添削をもらうことは非常に重要です。
みなさんよりも、たくさんのパワポ作成の経験を積んできている (はず) だからです。
また、添削をもらったらステップ3に戻るだけじゃなく、ステップ1・2にも戻ってください。特に先生からの添削を受けると、かなりパワポの構造が変わることがあります。
その状態でステップ3のパワポいじり作業をすると、全体構造が崩れる可能性もあります。
私は添削指導を受けたら、マップをコピペして複製し、ステップ1から構造を見直します。
また、私は「友達同士」で見せ合うのも良い方法だとおもっています。
自分の作ったものって、ずーーっと長い時間みているので、うっかりした誤字脱字・良くないレイアウトに気づかないものです。
ぜひ、仲の良い友達と見せ合いながら、第三者の目線から添削をもらいましょう。
いかがだったでしょうか。
4つのステップを意識して、パワポ作り頑張ってみてください。
ただ今回の話は、かなり抽象的な大枠の話でした。
次回は、「じゃあ、結局具体的にどう書けばいいんよ?」って部分を解説したいと思います。