オンライン検索は難しい?
視点① 知りたいことを「言語化」
この視点、とても大切です。でも、多くの人が抜けてます。
あなたが今「調べている」「探している」文献は、『どのような文章』『どのような情報』が記載されていて欲しいのでしょうか?なんとなくではダメです。『具体的に言語化して表現』が出来ますか?
もし出来なければ「言語化」が甘いといえます。つまり、あなたは「何の文献が欲しいのか」が明確になっていない状態ということです。この状態から脱するために、言語化を試みましょう!
言語化のコツは以下の通りです。
コツ1:紙に書く
ノートでも何でもいいのですが、『とにかく書いてみること』が最良の手段です。
「思考は言語化することで、初めて認識できるようになる」といわれています。それくらい、「紙に書く」という行為は、知的作業において大切です。
今すぐノートとペンを用意しましょう。
コツ2:パソコン・スマホ入力
紙より綺麗にまとめられます。
表とかにして、「手に入れたい文献の言語化」を羅列してみるのも良いと思います。(見つかった文献も表にまとめるようにすれば、さらに思考が整理されるかもしれませんね👍)
コツ3:単語は少なく短文で
単語数や文字数はなるべく少ない方がいいです。
《例》「猫のオキシトシン濃度の平均値は〇〇だ」「人から〇〇されると、猫のオキシトシンが増加する」
視点②「 検索方法」を工夫
言語化が出来たら、いよいよ検索です。検索ツールの使用方法は、「Google 検索 コツ」とかでググれば色んなブログで紹介されてますので、自分でググってみてください。
その中で、私が重宝しているのは2点だけです。
コツ1:日付並び替え
ただの検索だと、「関連記事」順に結果が出てきます。
しかし、学術文献は新しいものの方が価値が高いです。「日付順」にしたり、「2017年以上」のようにフィルターをかけるなどの工夫をして、効率的に探しましょう!
コツ2:完全一致検索
この検索が1番のコツです。ダブルクォーテーション(” “)を使うことで、「” “の間の『検索文章』と完全に一致している記事のみ」が結果として出てきます。
この方法、なんでオススメかというと、視点①でシッカリ言語化が出来ていれば『欲しい文章』が間違いなく手に入るからです。私はこの検索を駆使して、自分が欲しい文献を探すことが多いですね。
ただ、ヒットしない場合には、文章表現を調整しながら、何度も検索していく必要があります。
例えば、「”猫のオキシトシン濃度の平均値は”」と言う検索をした場合、「猫」を「ねこ」に変えたり、「は」を「が」に変えたりなどの微調整をする必要があるため、そこは少し手間です。
そのため、【視点①言語化】では、あまり長い文章を作らない方が無難です。キーワード数は2つくらいにするのが良いと思います。
視点③ 「抽象化と具象化」を活用
視点①からの②を、まずやってみてください。で、見つからなかったとします。
パターン1:部分抽象(カテゴリー)→具象
抽象化
猫は「哺乳類」「猫科の動物」「愛玩動物」の一種です。
具象化
例えば「愛玩動物」には、猫以外にも犬、兎、鳥などが挙げられます。また、「生理活性物質」は、オキシトシン以外にもコルチゾール、アミラーゼなどなど多数存在します。
つまり、上記で抽象化した「愛玩動物の生理活性物質の平均は〇〇である」という文章が、「イヌのコルチゾールの平均は〇〇である」に変わります。
もちろん、この文章では、自分が欲しかった文献は「直接的には」見つからないかもしれません。ただ、関連性の高い論文は見つかります。もしかしたら、その中に「あなたがほしい文献」が隠れている可能性は十分にあります。
パターン2:全体抽象(目的)→具象
抽象化
ここは難しいですが、一番価値があります。序論や考察立案でも必要な思考です。言語化した文章、それ全体を抽象化します。例えば、「猫のオキシトシンの平均は〇〇である」は、「なぜ知りたい」のでしょうか?「目的」は何ですか?
具象化
「猫の健康状態を評価する指標は何か?」という全体抽象した文章を眺めます。健康状態を左右するのは、オキシトシンだけでしょうか?そんなことはありません。コルチゾールのようなストレスホルモン、心拍数などの生理的指標もあります。動物であれば、ボディランゲージなども重要な評価になりえます。
ボキャブラリーと組み合わせが大切
上記の抽象と具象で出てきた単語を組み合わせて、また視点②に戻り検索をします。見つからなければ、また具体と抽象を繰り返し、あたらしい文章を作り、検索する・・これの繰り返しです。
なお、「犬や猫」に関する研究の9割以上は「英語」で書かれた論文です。上記の抽象と具象を、英語で行っていきます。難易度は高いですが、勉強だと思ってやってみましょう!