非常に有名な自己評価尺度である「Strength Finder (ストレングス・ファインダー)」。
ちょうど1年前にテストを受けてたのですが、実生活には落とし込めておらず、すっかり内容も忘れていたので、思い出しながら記事にしてみました。
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ストレングス・ファインダーとは?
① 自分の『強み』を知ることができるテスト
GALLUP社が作成した177問の質問紙です。
回答結果から、『強み』を構成する要素である34種類の「資質」を、ランキング形式で判定してくれます。 (課金をしないうちは、上位5つまで確認可能)
1問につき回答時間は20秒の制限があり、かなり直感的に回答をしていくことになります。
また、質問数もかなり多いのですが、それがこの尺度の厳格性や信頼性を表している要素かなと思います。
②『強み』を知ってなんになるの?
そもそも『強み』とは何かというと、本書では「最も得意なこと」と表現されています。
もっと踏み込んだ方程式で表すと、
強み (常に完璧に近い成果を生み出す能力)
= 才能 (頻繁に繰り返す思考、感情、行動パターン) × 投資 (練習やスキル開発、知識を身に付けるためにかける時間)
となります。
この『強み』を知ることのメリットはシンプルで、「自分の得意なことを知ることができる」という点になります。
例えば、自分が不得意な分野でどれだけの投資をおこなっても、得られる成果は小さくなります。
逆に言えば、自分が非常に得意な分野であれば、少ない投資でも、大きな成果を出すことが出来ます。
すなわち、「得意なことを知る」ことは、「大きな成果を出す」きっかけづくりになるということです。
人は、自分を客観的に観察するのが大の苦手です。
ゆえに、自分が得意なこと、高い成果をだせること、これらを正確に認識することは難しいと言えます。
そこで、このようなテストを受けて自分を客観的に知ることは、非常に価値があるのです。
③ どうすれば受けられるのか?
書籍を購入することになります。
「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0」
(日本語) 単行本 – 2017/4/13
トム・ラス (著), 古屋博子 (翻訳)
この本、中古で購入しても価値がありません。
というのも、ストレングス・ファインダーのアンケートは、本1冊1冊に付属されている「アクセスコード」を用いることで受ける仕組みになっています。
そのコードを専用サイトに入力し、「オンライン上」でアンケートに回答し、「1人1人独自のレポート」が作られます。
すなわち、中古の本を買っても、その本の「アクセスコード」はすでに誰かが使用したものになっており、アンケートを受けることができなくなってしまいますので、気を付けましょう。
お金はかかるものの、信頼性も高く、実世界での活動に落とし込めることを考えた場合、この尺度は非常に有用性が高いと感じます。
私の結果
このアンケートの結果を見ると、「うわー、その通りその通り!!そーゆーとこあるよね私!」って感じになります笑
それが、すごく面白かったです笑
血液型性格診断のスーパー上位互換的な感じです。
ちなみにこのストレングスファインダーの最大の面白味は、ランキング毎に「1人1人独自の分析結果」が得られる点になります。
つまり、例えばランキングの上位5つが全く同じ人がいたとしても、それ以外のランキングによって、全く異なる分析結果を出してくれます。
その分析の種類は5000以上になるそうです。
より、個々人に特化した分析結果を得られるというのは、すごく面白いポイントだと思います。
私の強みは、上から『自我』『分析思考』『ポジティブ』『戦略性』『着想』でした。
それぞれの強みについて、分析結果を羅列してみます。
1位 「自我」Significance
・あなたと同じくらい一生懸命に働いたり、同じくらい高い生産性を上げたりすることに価値を置く人々とチームを組むことを選ぶ
・自分と同じような個人プレーヤーに惹きつけられる。なぜなら、 あなたは彼らのことを自然と理解し、 彼らはあなたのことを自然と理解できることもあるから
・何をどのように行うかについて、理性に判断する
・自らが責任を持っ て、自分の人生の質や方向に直接影響を及ぼす活動を行う
・他の人が自分の運命を握るのを拒む
・他の人各自の能力を確信させることでその心に熱意を生んでいる
・あなたの楽観的な展望の手助けで、他の人は自分の可能性を信じてる
・あなたは他の人に行動を先延ばしにしないよう促している
・大きな仕事はもちろん小さな仕事も自分の能力を伸ばす機会だと見なすよう促している
・個人プレーヤーであり、自分が達成したものを人々に確認してもらうことで、彼らに影響力を行使します
・人々がよりうまくできるように元気付けたり、励ましたりすることがある
・相手があなたのことを尊重している際には、あなたのメッセージに注意を払ってくれる
2位 「分析思考」Analytical
・個人プレーヤーであり、事実や数値データを徹底的かつ正確で綿密な調査が求められるプロジェクトに飛び込むことがある
・特定のトピックについて、事実に則した、実用的で感情的でない立場を取る
・特定の人とその問題について感情的にならないようにしている
・頭の中で数値情報を処理することから静寂と秩序を必要とする人
・自分用の作業場を持ちたいと思う
・特定の人たちがプロジェクトを進めるため、正確な計算を求めてあなたを頼ってくる
・自分の考えや感情を適切なタイミン グで適切な言葉で表現することに、あまり困難を感じない
・自分のコンセプトを妥当で整然とした、系統立てた形で提示できる
・他の人のためにいくつかオプションを用意し、検討してもらう。 その結果、あなたは、自分の考えを人に理解させるのが上手だと思われている
・正確で完全に文書化された事実やデータを生成する
・特定の処理過程、問題、機会、提案、歴史的な記録、質問、解決法などが長い時間頭から離れない
3位 「ポジティブ」Positivity
・自分自身の作業に集中できるときに、仕事や研究に強い幸せを感じる
・独立して仕事をする必要がある
・あなたの作業を邪魔したり干渉したりする人 に苛立つ
・同僚、チームメンバー、クラスメートが行った良い仕事に賛辞と拍手を送る
・彼らの貢献や才能を認めることで、おそらく多くの人があなたに深い友情と共に好意を抱く
・生き生きと人生を送っている
・創造的才能を使って任務、仕事、プロジェクト、 機会、問題などに対処する
・伝統的なやり方やありきたりなやり方に従うより、斬新な方法をとる
・他の人たちから好意を得ようとして、精神的、身体的、または感情的なエネルギーの多くを使う
・自分が自然と彼らに好意を持つように、彼らにも同じように自分のことを気に入ってほしいと思う
・自分自身の周囲のことに関して意識的であるという感覚を持つ瞬間がある
・人生を存分に満喫することを選択している
4位 「戦略性」Strategic
・考えたり仕事したりするために一人になる時間が必要な、自立心の強い人
・定期的に、革新的なアイデアを生み出したり、体系的な行動計画を提案する
・人々の行動やプロセスの機能性、問題が発生する可能性などにおいて繰り返し現れる特定のパターンが見つけられる
・人から、革新的で創造性に富んだ考え方をする人だと思われている
・あなたの選択肢を考え出す能力によって、他の人は、目的を達成する方法は1つではないことが分かる
・特定の人たちが、一般的な状況や利用可能な資源を考慮して利点と欠点を天秤に掛けてから、最良の代替策を選択できるように手助けする
・考えや気持ちを率直に表現できる能力に自分でも驚く
・他の人が気づかないような新しい傾向や問題を発見する
・最良の方法を選択する前に、革新的なアイデアを生み出すこと
・あなたの提案とあなたの楽観主義の組み合わせが、特定の試みに対する人々の意欲をかきたてる
・データ、イベント、情報、または人々のコメントの中にある繰り返しパターンを認識する
・こうした洞察力によって、他の人には形成できないような物事の繋がりを形成することができる
5位 「着想」Ideation
・自分一人で仕事することが好き
・自分自身の作業、課題、プロジェクトに集中できるときは、仕事や研究にアプローチする独創的な方法を思いつく
・一人で仕事するときは、特定の主題、規則、処理、メカニズム、プログラムを体系的に研究する
・何かを行うときにその実行方法を決められるのは、チームに貢献する一個人であることの強みの1つであると考える
・理性を活用して物事を最も単純な要素に細分化する
・それぞれの要素を綿密に調べ、それが全般的な状況にどのように役立つかを知ろうとする
・特定の業務やプロジェクトに対して新しい革新的なアイデアを生み出すことができるとうれしく思う
・標準の業務手順に従わざるを得ない場合には、熱意を失ったり飽きたりする
・創造性が抑圧されると、仕事や学習コースが自分に合っているのだろうかと疑問に感じる
・自分の独創的な提案を、批判や不服、つまり権力への服従に対する拒否の表れと捉える人に、不満を抱く
・自分自身を、物事を行う独自の革新的な方法を考案する人と見なしている
・ある活動を繰り返し同じ方法で行わなければならない場合は、うんざりする
・もっと良い方法で行えることを知っているのに、自分が提案した変更を誰も考慮しようとしないと、苛立ちがつのる
これらの強みって、実生活にどう活かせるかな?
強みにおける資質は分かったとして、これらをどう自分の生活に活かせるかを考える必要があります。
① 自身の研究活動
「1人で」「個人プレーヤー」のような言葉が散見されました。
孤独は研究者にとって重要なコンディションだと思いますので、この資質は研究者に向いているんじゃないかな~と思います。
「自分の作業を干渉されることに苛立つ」は、めっっっちゃわかる、、。
「うるさい、、自由にやらせれてくれ~」は、プライベートでもよく感じますね(笑)。
その点から考えると、研究室内で私以外に大学院生がいないというのは、けっこう自分にとっては好都合な環境なのかなと思います。
また、非常に分析するのが好きで、斬新で革新的なアイデアを創出する資質が出ており、ここもすごく研究者っぽいなぁと思います。
パワポ作成とかは昔からすごく好きな作業で、最近では、マインドマップで構造や関係性を考えたりまとめたりする作業がすごく好きなのを実感していました。
1つ1つの要素をじっくり分析して、それを体系的にまとめるのがすごく好きです。
『着想』『分析思考』『戦略性』の資質をみて、なるほど、と、すごくストンと腑に落ちました。
また、単調に今まで通り作業するのが嫌いな資質も、確かになと思います。
他者や、過去と同じ物事に沿っていては、研究なんて一歩も進みません。
ここも、研究活動が自分の資質にあっている理由の1つかなと思います。
② 後輩の卒論指導
『自我』『ポジティブ』という資質からは、他者へのモチベづくりが非常に得意であることが伺えます。これは、チームで研究活動を進めていく段階で、大事な能力かなと思います。
また、『戦略性』『分析思考』『着想』の資質からは、あらゆる視点から分析し、多様な解決策やアイデアを創出する能力が伺え、後輩が壁にぶつかった時に、スムーズな問題解決を提案できる能力があるといえます。ここはすごく指導には向いているように思います。
一方で、「課題の分離」が出来てないと、怖い部分もあるなと思います。
特に、「他の人たちから好意を得ようとして、精神的、身体的、または感情的なエネルギーの多くを使う」は、めっっっっちゃ分かる、、。
『自我』資質が大きく表れている部分だとは思います。とにかく承認欲求が強いので、あまり傾倒しすぎることのないように注意すべきかなと思います。相手にも、自分にとっても。
ただ、この資質は後輩への指導に強いコミットメントを作るのが得意なのだとも思います。
ここは、前々から自分でも認識していたので、改めて、よい資質なのかなと思います。
③ 強みからみる『弱み』
圧倒的に、実行力ですね。
というのも、このストレングスファインダーで判明する34の資質は、実は、大きく4つのカテゴリーに分かれています。
それが、下の図になります。
私は「戦略的思考力」が非常に強いのが分かります。
一方で、「実行力」が非常に弱いんです。
ポジティブな資質と、1人孤独に思考を淡々と進めていく思考の資質、この組み合わせは良い側面もあります。余計な不安に駆られず、思考に没頭できるので。
ただ、悪い側面もあって、ポジティブな故に『これで大丈夫~』と考え、いつまでも行動が出来ない、行動が2テンポくらい遅い、みたいな自体に陥ります。
実際、わたしはこれまで何度も、自分の行動の遅さを実感してきました。
先生にも、しょっちゅう注意されます(笑)。
戦略的思考は強いので、実行してみれば意外と失敗は少ないのですが、もう少し早ければ、、と思うこともしばしば。もったいないですね。
となると敷くべき対策は2つで、
① 締め切りを必ず直近に設けて、実行フェーズに無理やり突入させる仕組みづくりをする (コミットメントづくり?)
② 「実行力資質」の高い人間と仕事をする (そんな人を自分の作業グループに入れ込む)
② ですが、私の先生が (たぶん) 「実行力資質」が高い方なので、ここに関しては恵まれていると思います(笑)。
問題は①ですね。私は完璧主義、マキシマイザー人間なので、あらゆる可能性や予測、懸念点を考えて考えて考えて、、、ってことをし過ぎてしまいます。
短期の締め切りを自分で設定する癖づけをして、ほどほど主義のサティスファイサー人間、にシフチェンできるようにすべきですね。
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『強み』は、主観的に認識するのが難しいです。というより、主観的だからこそ、難しいといえます。
周りの人に、『私ってどんなひとですか~~?』と聞いてみても、正確な回答はもらえないものです。
だからこそ、117問という膨大なアンケートを通じ、自分の強みを客観的に知ることが意義深いのだといえます。
自分自身を知ることで、自分の人生戦略だって緻密に立てられると言えます。
最後に、書籍の29ページ『才能はあなたに見いだされるのを待っている』の項に記載された文章で締めようと思います。
生まれながらの才能と情熱ーー自分が本当に楽しんでやっていることは、生涯にわたって継続する。しかし、多くの場合、才能は未開発のままだ。
作家のマーク・トウェインは、死後、天国の門で聖ペテロと出会った男の話を書いている。男は生涯抱いていた疑問を賢人として知られる聖ペテロにぶつけた。
「聖ペテロ、私はずっと軍の歴史に関心がありました。誰が史上最高の将軍ですか」
聖ペテロはすぐに答えた。「簡単だ。あそこにいる男だよ」
「何かの間違いでしょう」。男は当惑した。
「彼とは地上でお知り合いでしたが、ただの労働者でしたよ」
「友よ、そのとおりだ」。聖ペテロは答えた。
「彼は史上最高の将軍だった。もし彼が、将軍になっていたらね」
参考文献
ストレングスファインダーで強みを活かす 株式会社ハート・ラボ・ジャパン
https://heart-lab.jp/strengthsfinder/sftheme4groups/
心理分析してみた!Mentalist DaiGo Official Blog
・結婚で【幸せになれない】人の特徴が…やっぱりアレ
https://daigoblog.jp/maxitendencies/
・最高の友達を探すと起きる悲劇
https://daigoblog.jp/maximizer-friends/